早春の鶴岡を彩る京みやび「鶴岡雛物語」

鶴岡に早春を告げる「鶴岡雛物語」が今年も始まります。

例年、2月下旬頃から4月上旬にかけて開催されるこちらは、
鶴岡に江戸時代から伝わる貴重な時代雛を
市内ゆかりの場所で展示する恒例イベント。

“徳川四天王”の筆頭であった酒井忠次公が治めた城下町、鶴岡は
江戸時代、参勤交代で京の都から北前船で運ばれた
雛人形や雛道具が、代々大切に受け継がれてきました。

雛人形は江戸時代、その家の権力を象徴する
嫁入り道具のひとつとされ、男雛と女雛による
内裏雛だけの親王飾りが主流で、一組で家が一軒買えるほど
高価なものだったそうです。

イベント期間中は市内各所で
その歴史を物語る貴重な享保雛をはじめ、
有職雛(実際の公家社会の礼式に基づいた装束の雛人形)や
古今雛、芥子雛(ミニサイズの雛人形)など、
秘蔵の雛飾りが展示されます。

現代のお雛様とはまた異なる雅びなその世界を
ぜひご堪能いただけたら何よりです。

鶴岡の雛飾りは男雛と女雛の飾り方が関西式で
向かって右にお殿様を飾ります。
これもまた京の都から伝わった古式の飾り方。

これは古き日本において「左上位」「左上座」(お雛様目線)の
考え方を再現したものと言われています。
そんな伝統もまた、歴史を感じる楽しみのひとつです。
雛飾りは施設によっても展示期間が異なりますので
お出かけの際はご注意ください。

ちなみに、雛祭りの時季に鶴岡のお菓子屋さんで
よく目にするのが鯛や海老、庄内柿や温海かぶ、など
鶴岡のさまざまな特産物を生菓子でかたどった
見た目もキュートな「おひな菓子」。

無病息災、子孫繁栄、子どもの健やかな成長を願い、
地元の菓子職人たちによって独自の発展を遂げてきたこの祝い菓子は
この季節ならではの鶴岡土産としてもおすすめの数量限定品です。

展示施設の中には、菓子職人に教わりながら
「おひな菓子」作りが楽しめるワークショップや
期間限定で実際にお雛様の着物の着付けをしてくれる
「へんしん!かわいいおひなさま」など貴重な体験ができる企画も!

3月からは、あつみ温泉でも温泉街の旅館や商店で
大切にしてきた雛人形を展示する「あつみ温泉 ひなまつり2025」が開催され、
当館でも、あでやかな雛飾りでお客様をお迎えいたします。

ひと足早い春が来たような空間がぱっと華やぐお雛様との
素敵な出会いをぜひお楽しみください。

 

■「第31回 鶴岡雛物語」
期間/令和7年2月22日(土)~4/6(日)

■「あつみ温泉 ひなまつり2025」
期間/令和7年3月1日(土)~4/3(木)

 

▽詳しくはこちら【鶴岡雛物語】
https://www.city.tsuruoka.lg.jp/kanko/kankou-event/bussantsuruhina.html#cms595B9

 

画像参照:
やまがた庄内観光サイト(https://mokkedano.net/event/30768)
山形県公式観光サイト やまがたへの旅(https://yamagatakanko.com/festivals/detail_12327.html)