立冬も過ぎ、暦の上では本格的な冬のはじまりです。
この季節の庄内の風物詩といえば「温海かぶ」。
西洋かぶの一種で、400年近い
栽培の歴史を持つ在来野菜の「温海かぶ」は
シルクロードを経て日本に伝わったといわれ、
1785(天明5)年には徳川幕府にも献上された記録が残されています。
「温海かぶ」は鶴岡市の山間部に位置する
一霞地区(旧・温海町一霞)を中心に、今なお
昔ながらの焼畑農法も採用しながら大切に栽培されています。
焼畑は山林伐採あとの斜面の下草を7月に刈り取り、
8月の旧盆あたりに斜面全体に火を入れ、
まだ熱が残るうちに種をまき、晩秋から冬にかけて収穫します。
収穫後の畑にはふたたび木の植栽が行われ、資源の循環が図られます。
収穫は例年10月中旬~11月下旬頃。 いまがまさに最盛期です!
集落では古くから「温海かぶ」の
種の純度を保つため、温海かぶ以外のアブラナ属植物を
植えないという決まりごとを守り続けています。
農薬や肥料を使わずミネラル豊富な灰を栄養として育つ
赤かぶの「温海かぶ」は、旨み成分であるグルタミン酸を
白かぶの2~4倍も多く含み、緻密でやや堅めの肉質による
歯ざわりの良さが特徴です。
地域では主に甘酢漬けとして加工され
当館でも寒さに向かうこれからの季節、食膳に
食欲をそそるきれいなピンク色の彩りを添えてくれます。
ちなみに産地である庄内では、例年「温海かぶ」の収穫シーズンの
11月下旬頃まで要予約で収穫や甘酢漬けの
漬込み体験が楽しめるワークショップも開催!
漬込みした「温海かぶ」はお土産としてお持帰りいただけます。
自然との共生を考えるきっかけにもなる
この取り組みは未来へ受け継ぎたい庄内のSDGsです。
【温海かぶの収穫&甘酢漬け込み体験】※要予約
■木野俣いきいき隊
~温海かぶの収穫&甘酢漬け込み体験~
https://mokkedano.net/event/41802#
■あつみ湯けむり女子会
~温海かぶの甘酢漬け込み体験~
https://www.tohokukanko.jp/manabi/attractions/detail_1009933.html
画像参照:
やまがた庄内観光(https://mokkedano.net/event/41518)
食の都 庄内(https://syokunomiyakoshounai.com/)
食文化想像都市 鶴岡(https://www.creative-tsuruoka.jp/)